夏バテの正体は「脱水症状と栄養不足」
「体がだるい」「食欲がない」といった夏バテの症状。その大きな原因は、暑さによる脱水症状と栄養不足です。
私たちは暑い夏、大量の汗をかきます。汗は体温を調節する重要な役割を担っていますが、ただの水ではありません。
塩分(ナトリウム)やミネラルも一緒に体の外に出ていってしまうのです。
体内の水分と塩分のバランスが崩れると、めまいや吐き気などの熱中症の症状を引き起こすことがあります。また、食欲不振になると、疲労回復に必要なビタミンやミネラルが不足し、さらにだるさが増すという悪循環に陥ってしまうのです。
スイカと塩が夏バテに効果的な3つの理由
ここで、スイカと塩がなぜ夏バテに効果的なのか、その理由を3つのポイントに分けてお伝えします。
1. 効率的な水分・塩分補給
スイカは、その約90%が水分でできています。さらに、カリウム、カルシウム、マグネシウムといったミネラルも豊富に含まれているため、体の隅々まで水分が浸透しやすく、効率よく脱水状態を改善してくれます。
そこに塩をひとつまみ加えることで、汗で失われた塩分(ナトリウム)を同時に補給できるため、水分と塩分のバランスが速やかに整います。これが、スイカに塩をかける最も重要な生理学的理由なのです。
2. 疲労回復を助ける「アミノ酸」
スイカには、シトルリンとアルギニンという2つのアミノ酸が含まれています。これらは、疲労の原因となるアンモニアを体外へ排出するサイクルを助ける働きがあり、疲労回復効果が期待できます。
このアミノ酸の働きによって、だるさや疲れが取れやすくなり、夏バテの不快な症状を軽減してくれるでしょう。
3. 免疫力アップと抗酸化作用
スイカの赤い果肉には、強力な抗酸化作用を持つリコピンが豊富に含まれています。リコピンは、日差しによる肌のダメージを軽減したり、体の免疫力を高めたりする効果があります。
つまり、スイカを食べることは、体の内側から夏の日差しに対抗する力をつけることにもつながるのです。
まとめ
スイカに塩をかけるのは、単に「甘みが増して美味しいから」という理由だけではなく、失われた水分と塩分を同時に補給し、夏バテや熱中症を予防するという、私たちの体にとって理にかなった習慣だったのです。
夏バテを乗り切るためには、のどが渇いてから水分を摂るのではなく、こまめに水分と塩分を補給することが大切です。
今年の夏は、スイカと塩の最強タッグで、美味しく健康に過ごしてみませんか?