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「ストレスが溜まると体に悪い」

これ、きっとあなたもよくご存知ですよね。

でも、具体的に「どう悪い」のか、説明できますか?

 

なんだか体がだるい、肌の調子が悪い、アレルギーが悪化した気がする…そして、以前より風邪を引きやすくなったかも?

 

そんな「なんとなくの不調」や「体の弱り」、もしかしたらストレスと炎症、そして栄養不足が複雑に関係しているのかもしれません。

 

「え、ストレスと炎症に関係があるのは聞いたけど、栄養不足まで?」

 

そう思われた方もいるかもしれませんね。

実はこの三つ、あなたの体の中で密接に関わり合っている、やっかいなチームなんです。

 

この記事では、なぜストレスがあなたの体に「火事」のような炎症を引き起こし、さらには大切な栄養素まで奪ってしまうのか、その驚きのメカニズムと、その悪循環を断ち切るための具体的な方法を、専門家の視点から分かりやすくお伝えします。

 

読み終える頃には、きっと「ストレスって、体の色んなところに影響するんだな…ちょっと意識してみようかな」と思っていただけるはずです。

体の「火災報知器」?炎症ってそもそも何?

 

まず、「炎症」と聞くと、どんなイメージがありますか?

怪我をしたところが赤く腫れる、熱を持つ、ズキズキ痛む…そういった経験があるかもしれませんね。まさにそれが「炎症」です。

 

炎症は、例えるなら体の「火災報知器」であり、「初期消火班」のようなもの。

 

体に傷ができたり、細菌やウイルスが侵入したりしたときに、「ここが大変だ!」と異常を知らせ、体を守るために白血球などの免疫細胞が集まって敵と戦ったり、傷を修復したりする、生きていく上で欠かせない大切な体の防御システムなんです。

 

本来、炎症は一時的なもので、問題が解決すれば自然と収まります。

 

 

 

 

ストレスが体の火に「油」を注ぎ、栄養を「泥棒」するメカニズム

 

さて、この大切な防御システムである「炎症」が、なぜストレスと関係があるのでしょうか?そして、なぜ栄養まで関係してくるのでしょう?

 

あなたが強いストレスを感じると、体の中では様々な変化が起こります。

その一つが、「コルチゾール」というホルモンの分泌が増えることです。

 

コルチゾールは、別名「ストレスホルモン」とも呼ばれますが、本来はとても重要な役割を担っています。

ストレスに対抗するために、血糖値を上げてエネルギーを供給したり、一時的に免疫の働きを調整したりと、体を非常事態に対応させるための頼れる存在です。

 

そして、本来は炎症を適度に抑える働きも持っています。

 

ところが、このコルチゾール、慢性的なストレスにさらされ続けると、常に大量に分泌されるようになってしまいます。

 

これが問題。

 

体は、目の前の「ストレス」という緊急事態に対処するために、コルチゾールをどんどん作り出そうとします。

 

例えるなら、大きな火事が起きたときに、消火活動が最優先され、他の作業(この場合は炎症を細かくチェックして抑えること)に手が回らなくなるようなイメージです。

 

つまり、慢性ストレス下では、コルチゾールはストレス対応に追われてしまい、本来持っている「炎症を抑える」という働きが十分にできなくなってしまうのです。

 

結果として、体の中でくすぶっている小さな炎症の火が、ストレスによって勢いを増してしまうことになります。

 

さらに、やっかいなのはこれだけではありません。

 

このコルチゾールを大量に合成する過程で、あなたの体は大量のビタミンCを消費してしまうのです!

 

ビタミンCは、美容に良いだけでなく、体の色々なところで働くとても重要な栄養素です。

 

特に、免疫システムが正常に機能するために不可欠な存在です。

白血球が病原体と戦うのを助けたり、ウイルスの増殖を抑えたりと、あなたの体を感染症から守るために休みなく働いています。

 

慢性的なストレスでコルチゾールが大量に作られる状況が続くと、体の中のビタミンCはコルチゾール合成のためにどんどん使われてしまい、「隠れたビタミンC不足」に陥りやすくなります。

 

その結果、免疫力が低下し、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなったり、治りにくくなったりしてしまうのです。

 

つまり、慢性的なストレスは、炎症を抑えきれなくするだけでなく、大切な栄養素(ビタミンC)を奪い、免疫力まで低下させてしまうという、二重三重の悪影響をあなたの体に与えているのです。

 

 

 

 

放置すると怖い…慢性炎症と免疫力低下が引き起こす問題

 

怪我をしたときの一時的な炎症は、体が治るために必要な反応です。

しかし、ストレスなどによって引き起こされる「慢性的な炎症」と「免疫力低下」は、体の中で静かに、しかし確実に悪さをします。

 

慢性的な炎症は、時に自覚症状が少ないこともありますが、以下のような「なんとなくの不調」や、さらには様々な病気のリスクを高めることが指摘されています。

 

 ・肌荒れやアレルギーの悪化:

炎症は皮膚のバリア機能を低下させたり、アレルギー反応を過敏にさせたりすることがあります。

 

・疲労感、倦怠感:

体の中で常に炎症が起きていると、エネルギーが奪われ、疲れやすさを感じることがあります。

 

・気分の落ち込み:

炎症が脳に影響を与え、気分の波や落ち込みに繋がる可能性も研究されています。

 

・風邪などの感染症にかかりやすくなる、治りにくくなる:

ビタミンC不足による免疫力低下が大きく影響します。

 

・将来的な病気のリスク上昇:

慢性的な炎症は、動脈硬化、糖尿病、心疾患、がんなど、様々な生活習慣病や病気の発症リスクを高める可能性が示唆されています。(もちろん、これだけで病気になるわけではありませんが、リスク要因の一つになり得ます。)

 

「なんとなく調子が悪い…」「前より風邪ひきやすくなったかも…」と感じる状態の背景に、この慢性炎症と栄養不足が隠れている可能性があるのです。

 

 

 

 

体の火事を鎮め、栄養泥棒に立ち向かう!今日からできるケア

 

ストレスによる慢性炎症とビタミンC不足のお話、ちょっと怖く感じたかもしれません。

でも、大丈夫。

私たちはこの悪循環を断ち切り、体を守るために、できることがたくさんあります。

 

鍵となるのは、やはりストレスとうまく付き合うこと、そして炎症を抑え、ビタミンCをしっかり摂る生活習慣を心がけることです。

 

1. ストレスと上手に付き合う

これが最も重要です。ストレスそのものをゼロにするのは難しいですが、ストレスを感じたときに、その影響を最小限に抑える方法を見つけましょう。

 

・十分な睡眠: 睡眠中に体は修復され、ストレスホルモンのバランスも整えられます。質の良い睡眠を確保しましょう。

 

・適度な運動: ウォーキングや軽いジョギングなど、心地よい運動はストレス解消に効果的です。

 

・リラクゼーションの時間: 趣味に没頭する、音楽を聴く、瞑想するなど、心が安らぐ時間を作りましょう。

 

・信頼できる人に話す: 感情を言葉にすることで、気持ちが楽になることがあります。

 

 

2. 炎症を抑え、ビタミンCをしっかり摂る食事を意識する

毎日の食事が、体の炎症レベルと栄養状態に大きく影響します。特に、ストレスで消費されやすいビタミンCを意識して摂ることが大切です。

 

・ビタミンC豊富な食品: コルチゾール合成で浪費されるビタミンCを補い、免疫をサポートするために、積極的に摂りましょう。柑橘類(みかん、レモン)、イチゴ、キウイ、パプリカ、ブロッコリー、キャベツなどに豊富です。生で食べたり、加熱時間を短くしたりするのがおすすめです。

 

・オメガ3脂肪酸: 青魚(サバ、イワシなど)、アマニ油、チアシードなどに豊富。炎症を抑える働きがあります。

 

・彩り豊かな野菜と果物: ビタミンや抗酸化物質が豊富で、体の酸化や炎症を防ぐのに役立ちます。特に色の濃い野菜やベリー類がおすすめです。

 

・ナッツ類、オリーブオイル: 良質な脂質やビタミンEが含まれます。

 

逆に、加工食品、揚げ物、過剰な砂糖の摂取は、炎症を促進する可能性があるため、控えめにすることを意識しましょう。

 

 

3. 適度な運動を続ける

定期的な運動は、ストレス解消だけでなく、体脂肪を減らし、炎症マーカーを低下させる効果も期待できます。無理のない範囲で、継続できる運動を見つけましょう。

 

 

4. 禁煙する

喫煙は全身の炎症を引き起こす大きな要因です。

 

 

 

 

まとめ:体のSOSサインを見逃さず、賢くケアしよう

 

ストレスと炎症、そして栄養不足の関係、いかがでしたか?

 

「なんとなく不調」や「風邪ひきやすい」といった体のSOSサインの影に、ストレスによる体の火事と栄養泥棒が隠れているかもしれないということを、少しでも感じていただけたなら嬉しいです。

 

今日お伝えした内容は、どれも特別なことではありません。

日々の小さな心がけの積み重ねが、ストレスによる慢性炎症を防ぎ、大切なビタミンCを守り、あなたの体を強くすることに繋がります。

 

「ストレスを感じたら、体のSOSサインかも」と立ち止まる

 

「何をすれば自分がリラックスできるかな?」と考えてみる

 

「今日の食事で、ビタミンCは足りてるかな?」と意識してみる

 

難しいことはありません。

まずは、できることから一つずつ。

 

あなたの体が持つ素晴らしい防御システム「炎症」と「免疫力」が、本来の役割を果たせるように。

 

そして、ストレスに負けない健やかな毎日を送るために。

 

この記事が、あなたがご自身の心と体にもっと目を向け、賢くケアするきっかけになれば幸いです。

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