皆さんは、十分な睡眠をとっているにも関わらず、朝起きたときに疲れていると感じることはありませんか?
それは、副腎疲労という状態が原因かもしれません。
副腎疲労とは何か?
副腎疲労は、ストレスや過労により副腎が適切に機能しなくなる状態を指します。
副腎は、私たちの体がストレスに対応するためのホルモン『コルチゾール』を生産する役割を果たしています。
しかし、長期間にわたるストレスや過労により、副腎がコルチゾールを十分に生産できなくなると、副腎疲労が発生します。
コルチゾールと疲労感
コルチゾールは、私たちの体がストレスに対応するためのホルモンで、エネルギーを供給(血糖値を上げる)し、免疫系を調節し、炎症を抑制する役割を果たしています。
身体に炎症があるとコルチゾールの必要量が増えるので、それ以外に必要な時にコルチゾールが使えないということが起きてしまいます。
筋トレをした次の日に筋肉痛が起こります。筋肉痛は筋肉の炎症です。
ですのでコルチゾールが分泌され炎症を抑制しようとします。
そこに仕事のストレスが加わったとします。通常ならコルチゾールが働いて血糖値を上昇させストレスに抵抗します。
しかし、今は筋肉の炎症があるためにコルチゾールはそれを抑えるために働いています。
そうするとストレスに抵抗するために十分なコルチゾール量が確保できず、いつも以上にストレスに影響されてしまいます。
ストレスに抵抗できないとき、以下のような症状が現れることがあります:
- 情緒的な症状:不安、イライラ、自己評価の低下、思考の混乱、絶望感など。
- 身体的な症状:筋肉の緊張や痛み、性欲の減退、食欲の変化、疲労感、睡眠障害など。
- 行動的な症状:過食または食欲不振、頻繁な病気や感染、自己制御の失敗、希望の喪失、パニック発作など。
これらの症状は、ストレスの影響を受ける個々の人々によって異なります。
また、これらの症状は、ストレスが続くと時間とともに悪化する可能性があります。
身近にある
炎症の病名としては以下のようなものがあります:
- 風邪
- 筋肉痛
- 花粉症
- 結膜炎
- 中耳炎
- 鼻炎
- 口内炎
- 胃腸炎
他にも関節炎、関節リウマチ、炎症性腸疾患などがあります。
コルチゾールの生産が低下すると、エネルギーを供給(血糖値を上げる)し、免疫系を調節し、炎症を抑制する機能が低下し、疲労感が増す可能性があります。
特に、コルチゾールは一日の中でその分泌量が変動し、通常は朝に最も高く、夜に最も低くなるように調整されています。
朝にコルチゾールがたくさん分泌することで朝すっきりと目覚め、行動を起こすことができます。
夜にコルチゾール量が少なくなることで深く眠ることができます。
しかし、副腎疲労の状態では、このリズムが乱れ、朝にコルチゾールが不足することで、疲労感が強くなることがあります。
しっかり睡眠時間を確保していても朝からとても疲れている状態になります。
疲労回復のための対策
副腎疲労を改善するためには、以下のような対策が有効です。
- ストレス管理:ストレスは副腎疲労の大きな原因です。リラクゼーションテクニックや適度な運動など
でストレスを管理しましょう。
- 血糖値を整える:コルチゾールは血糖値を上昇させることでストレスに抵抗します。コルチゾールが出
続けていると血糖値が安定しなくなります。
- バランスの良い食事:ビタミンB群やビタミンCなど、副腎の機能をサポートする栄養素を含む食事を
心がけましょう。
- 十分な睡眠:質の良い睡眠は、副腎の回復に必要不可欠です。深い睡眠をとることで、副腎は修復と再
生を行います。
これらの対策を試してみて、朝の疲労感が改善するかどうか確認してみてください。
健康な生活を送るために、自分の体のサインを理解し、適切に対応することが重要です。
副腎疲労が朝の疲労感の原因である場合、上記の対策が効果的な解決策となります。