(運営)新宿漢方クリニック:〒160-0022 東京都新宿区新宿1-29-8 公衛ビル3階

受付時間
11:00~20:30
診療日
月曜日、火曜日、水曜日
木曜日、金曜日、土曜日

皮膚はただのバリアではない

私たちは日常的に皮膚をただのバリアとして捉えがちですが、実は皮膚は非常に活発で複雑な臓器です。

皮膚は外部の刺激や物質を感知し、それらを体内に取り込む能力を持っています。

しかし、栄養素だけでなく、毒素も吸収することができるため、そのメカニズムを理解し、適切に対処することが重要です。

皮膚からの吸収のメカニズム

皮膚は三層構造になっており、外側から順に表皮、真皮、皮下組織があります。

表皮の最外層である角質層は、主に死んだ細胞で構成されており、バリア機能を果たしています。

 

しかし、このバリアを通過する物質も存在します。

例えば、脂溶性の物質や小分子の物質は角質層を通過しやすく、真皮に到達すると血管に吸収され、全身に運ばれます。

 

 

皮膚からの吸収率に影響を与える要因

皮膚からの吸収率は、以下のような要因によって変わります:

  • 物質の性質
    脂溶性の物質は水溶性の物質よりも吸収されやすいです。
    脂溶性の物質が水溶性の物質よりも皮膚から吸収されやすい理由は、皮膚の構造と関係しています。
    皮膚の最外層である角質層は、主に脂質(油分)で構成されています。
    この脂質層は、外部からの水分や物質の侵入を防ぐバリアとして機能します。
    脂溶性の物質は、この脂質層に溶け込みやすいため、角質層を通過しやすくなります。一方、水溶性の物質は脂質層に溶けにくいため、角質層を通過するのが難しくなります。
    さらに、脂溶性の物質は細胞間脂質を通過しやすく、真皮に到達しやすいです。
    真皮に到達すると、血管に吸収され、全身に運ばれることができます。
    このため、皮膚に塗布する製品の成分が脂溶性である場合、その成分は皮膚を通じて体内に吸収されやすくなります。
    逆に、水溶性の成分は皮膚のバリアを通過しにくいため、吸収率が低くなります。


     
  • 皮膚の状態
    乾燥している皮膚よりも湿っている皮膚の方が吸収率が高いです。
    湿っている皮膚の方が吸収率が高い理由は、皮膚の構造と水分の役割に関係しています。
    • 角質層の柔軟性:
      皮膚の最外層である角質層は、乾燥していると硬くなり、物質の通過が難しくなります。湿っている皮膚は角質層が柔らかくなり、物質が通過しやすくなります。
    • 水分の通り道:
      皮膚には細胞間脂質という脂質の層がありますが、この層には水分が含まれており、水溶性の物質が通過するための「水路」として機能します。湿っている皮膚はこの水路が開いているため、物質が通りやすくなります。
    • バリア機能の低下:
      乾燥している皮膚はバリア機能が強化されているため、外部からの物質の侵入を防ぎます。一方、湿っている皮膚はバリア機能が一時的に低下し、物質が吸収されやすくなります。


      このように、皮膚の状態や水分量が吸収率に大きく影響するため、保湿が重要です。特にスキンケア製品を使用する際は、湿った状態の皮膚に塗布することで、成分の吸収が促進されます。

       
  • 接触時間
    物質が皮膚に接触している時間が長いほど、吸収される量も増えます

 

 

 

毒素の吸収とその影響

日常生活で使用する製品には、知らず知らずのうちに有害な物質が含まれていることがあります。

例えば、制汗剤やハンドクリームには、パラベンやアルミニウムなどの化学物質が含まれていることがあります。

これらの物質は皮膚を通じて体内に吸収され、ホルモンバランスを崩す可能性があります。

 

パラベンやアルミニウムなどは、日常的に使用される製品に含まれることが多い化学物質ですが、いくつかの健康リスクが報告されています。

 

 

 

パラベンの健康リスク

  1. アレルギー反応:
    パラベンは皮膚に塗布されると、皮膚炎や湿疹などのアレルギー反応を引き起こすことがあります。
  2. ホルモンバランスの乱れ:
    パラベンはエストロゲン様作用を持ち、体内で女性ホルモンのように振る舞うことがあります。これがホルモンバランスを乱し、特に乳がんのリスクを高める可能性が指摘されています。
  3. 皮膚の老化:
    メチルパラベンは紫外線にさらされると、皮膚細胞の老化を促進することが報告されています。

 

 

 

アルミニウムの健康リスク

  1. 皮膚の刺激:
    アルミニウム塩(アルミニウムクロロヒドレートなど)は制汗剤に使用されますが、皮膚に塗布されると、かゆみや赤みなどの皮膚刺激を引き起こすことがあります。
  2. 神経毒性:
    アルミニウムの長期使用や過剰摂取が、神経系に悪影響を及ぼす可能性があるとの報告があります。特に、アルツハイマー病との関連が懸念されていますが、現在のところ明確な証拠はありません。
  3. 体内蓄積:
    アルミニウムは体内で蓄積されることがあり、腎臓機能に障害がある場合、排泄が困難になることがあります。このため、腎臓病の患者は特に注意が必要です。

 

 

 

亜鉛の健康リスク

  1. 過剰摂取のリスク:
    亜鉛は体にとって必須のミネラルですが、過剰に摂取すると吐き気、嘔吐、腹痛、下痢などの消化器症状が生じることがあります。特にサプリメントの形で大量に摂取する場合に注意が必要です。
  2. 免疫系の影響:
    亜鉛の長期間の過剰摂取は、免疫系に悪影響を及ぼし、免疫機能が低下する可能性があります。これにより、感染症への抵抗力が低下することがあります。
  3. 銅欠乏症のリスク:
    過剰な亜鉛の摂取は、体内での銅の吸収を阻害し、銅欠乏症を引き起こすことがあります。銅欠乏症は、貧血や神経機能の低下などを引き起こす可能性があります

 

 

 

 

合成香料の健康リスク

  1. アレルギー反応:
    合成香料は一部の人にアレルギー反応を引き起こすことがあります。皮膚に直接触れると、かゆみ、赤み、湿疹などの皮膚刺激が生じることがあります。
  2. 呼吸器への影響:
    揮発性の合成香料は、吸い込むことで呼吸器に影響を及ぼすことがあります。特に敏感な人や喘息を持っている人は、呼吸困難や咳などの症状が悪化する可能性があります。
  3. ホルモンバランスの乱れ:
    一部の合成香料にはホルモン様作用を持つ成分が含まれており、体内のホルモンバランスを乱す可能性があります。これが長期間にわたって影響を及ぼすことが懸念されています。

 

これらの化学物質は、長期間にわたって体内に蓄積されることがあり、その影響はすぐには現れないこともあります。

したがって、日常的に使用する製品の成分表示を確認し、できるだけこれらの物質を避けることが推奨されます。

これらの成分が含まれている製品を使用する際は、成分表示を確認し、できるだけ避けるようにすることが健康を守るために重要です。

 

 

 

健康を守るために

皮膚からの吸収を最小限に抑えるためには、以下の点に注意することが重要です:

  • 成分表示を確認する
    製品を購入する際には、成分表示を確認し、有害な化学物質が含まれていないものを選びましょう。
  • 自然由来の製品を選ぶ
    可能であれば、自然由来の成分を使用した製品を選ぶと良いでしょう。
  • 皮膚のバリア機能を保つ
    皮膚の乾燥を防ぎ、健康な状態を保つことで、不要な物質の吸収を防ぐことができます。

 

 

皮膚は私たちの健康を守る重要な役割を果たしています。

日常的に使用する製品に注意を払い、皮膚からの吸収を意識することで、より健康的な生活を送ることができるでしょう。

お気軽にご予約・お問合せください

お電話でのご予約・お問合せはこちら

『鍼灸師かわなみこうき』のホームページを
見たとお伝えください。
 
03-6273-2209
受付時間
11:00~20:30
診療日
月曜日、火曜日、水曜日
木曜日、金曜日、土曜日

お気軽にご予約・お問合せください

お電話でのご予約・お問合せ
『鍼灸師かわなみこうき』の
ホームページを
見たとお伝えください。

03-6273-2209

フォームでのご予約・お問合せ・相談予約は24時間受け付けております。お気軽にご連絡ください。

新着情報

2024年8月30日

背中のツボで全身の健康を整える:膏肓の紹介

2024年8月28日

デスクワークでもできる!運動不足を解消する方法

2024年8月24日

食事と体調の関係:腸と生理学から学ぶ健康的な食生活

2024年8月9日

マグネシウムの重要性と不足の影響:健康を守るためのガイド

2023年8月6日

ポテトチップス好き必見!塩分と浮腫の関係と効果的な対策法

鍼灸師 かわなみこうき
(新宿漢方クリニック)

住所

〒160-0022 
東京都新宿区新宿1-29-8
公衛ビル3階

アクセス

新宿御苑前駅から徒歩5分
コインパーキング有

受付時間

11:00~20:30

診療日

月曜日、火曜日、水曜日
木曜日、金曜日、土曜日