「生理前になると、チョコレートやケーキが無性に食べたくなるんだよね…」

そんな悩みを抱える女性は多いのではないでしょうか？

 

生理前に甘いものが食べたくなるのは、決してあなただけではありません。

今回は、生理前に甘いものが食べたくなる理由と、その欲求を抑えるための効果的な方法を解説します。

生理と甘いもの欲の深い関係

生理周期は、女性ホルモンの変動によってコントロールされています。

特に、排卵後から生理開始までの期間は、黄体ホルモン（プロゲステロン）の分泌量が増加します。

この黄体ホルモンには、血糖値を安定させる働きがあるため、血糖値が下がると、体がエネルギーを求めて甘いものを欲するようになるのです。

 

 

 

黄体ホルモンと甘いもの欲の関係

私たちの身体は、活動するためのエネルギーを、食べ物から得ています。

特に、甘いものに多く含まれるブドウ糖は、体にとって大切なエネルギー源です。

 

女性の体の中には、赤ちゃんを育てるための準備をする「黄体ホルモン」というものがいます。

この黄体ホルモンは、血糖値（血液中のブドウ糖の量）を上げる働きがあります。

 

 

 

血糖値とエネルギー

血糖値は、私たちの体の元気のバロメーターのようなものです。

• 血糖値が高いとき： 体は元気いっぱいで、活動できます。
• 血糖値が低いとき： 体はエネルギー不足で、疲れやすくなります。

 

 

 

甘いものが食べたくなる理由

黄体ホルモンによって血糖値が少し上がると、体が「エネルギーが足りている！」と感じます。

しかし、黄体ホルモンには、インスリンという血糖値を下げるホルモンの働きを邪魔する一面もあります。

 

そのため、血糖値が下がり始めると、体が「あれ？エネルギーが足りなくなってきたかも？」と感じます。

すると、体は「もっとエネルギーが欲しい！」と思って、手っ取り早くエネルギーに変えられる甘いものを欲するようになるのです。

 

 

 

生理前にイライラする理由

また、生理前は、神経伝達物質であるセロトニンの分泌量が低下する傾向があります。

セロトニンは、精神的な安定や幸福感に関わる物質であり、不足するとイライラしたり、落ち込んだりしやすくなります。

 

甘いものを食べると、血糖値が上昇し、一時的にセロトニンの分泌量が増加するため、気分が安定すると感じる女性もいます。

 

 

 

甘いもの欲を抑えるための３つの対策

生理前の甘いもの欲は、ホルモンバランスの変化による自然な現象ですが、過剰な摂取は健康に悪影響を及ぼす可能性もあります。

ここでは、甘いもの欲を抑えるための３つの効果的な対策をご紹介します。

 

１. 食事の内容を見直す

• 血糖値を急激に上げない食品を選ぶ：
  • 白米よりも玄米や雑穀米、食パンよりも全粒粉パンを選ぶ
  • 野菜やきのこ、海藻類を積極的に食べる
  • 加工食品や砂糖を多く含む食品を控える
• たんぱく質を積極的に摂取する：
  • たんぱく質は、満腹感を持続させる効果があります。
  • 肉、魚、大豆製品、卵などをバランス良く食べる
• ビタミンB群を摂取する：
  • ビタミンB群は、セロトニンの合成を助ける働きがあります。
  • レバー、豚肉、大豆、バナナなどに多く含まれる

 

２. 生活習慣を改善する

• 質の高い睡眠を確保する：
  • 睡眠不足は、食欲を増進させるホルモンであるグレリンの分泌量を増加させます。
  • 毎日同じ時間に寝起きし、7〜8時間の睡眠時間を確保する
• 適度な運動をする：
  • 運動は、セロトニンの分泌量を増加させ、ストレスを軽減する効果があります。
  • ウォーキングやジョギングなど、無理のない範囲で続ける
• ストレスを溜めない：
  • ストレスは、甘いものへの欲求を高める原因の一つです。
  • 自分なりのリラックス方法を見つけ、ストレスを解消する

 

３. 甘いものの代替品を活用する

• ドライフルーツやナッツ類：
  • 自然な甘さがあり、食物繊維やミネラルも豊富
• ヨーグルトや豆乳：
  • たんぱく質が豊富で、満腹感を得やすい
• カカオ含有量の多いチョコレート：
  • カカオには、セロトニンの分泌を促進する効果がある

 

 

 

甘いものの過剰摂取が引き起こす問題

生理前に甘いものをたくさん食べることは、様々な健康上の問題を引き起こす可能性があります。

• 血糖値の急激な上昇と下降：
  • 血糖値が急激に上昇すると、インスリンが過剰に分泌され、その後急激に下降します。
  • この血糖値の乱高下は、倦怠感や眠気、イライラ、集中力低下などを引き起こします。
• 体重増加：
  • 甘いものは、カロリーが高く、栄養価が低いものが多いため、過剰に摂取すると体重増加につながります。
• 肌荒れ：
  • 糖分の過剰摂取は、皮脂の分泌量を増加させ、ニキビや吹き出物などの肌荒れを引き起こすことがあります。
• 糖尿病のリスク増加：
  • 長期的な糖分の過剰摂取は、インスリン抵抗性を高め、糖尿病のリスクを増加させます。

 

 

 

まとめ

生理前に甘いものが食べたくなるのは、ホルモンバランスの変化による自然な現象です。

しかし、過剰な摂取は健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

今回ご紹介した対策を参考に、食事や生活習慣を見直し、甘いものとの上手な付き合い方を見つけましょう。