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「夜になるとアトピーの痒みがひどくなる…」

 

そんな経験はありませんか?

 

もしかしたら、あなたは「副交感神経が優位になると痒みが強くなる」という話を聞いて、不安に感じているかもしれません。

 

特に、鍼灸に興味があっても、「鍼灸でリラックスして副交感神経が優位になったら、もっと痒くなるんじゃないか?」と心配になるのは当然ですよね。

 

ご安心ください。この疑問を丁寧に解説し、なぜ鍼灸がアトピー性皮膚炎の痒み改善に役立つのか、そのメカニズムをわかりやすくお伝えします。

 

この記事を読めば、きっと安心して鍼灸施術を受けられるようになるはずです。

なぜ夜に痒みが強くなるの? 副交感神経と痒みの複雑な関係

 

私たちの体には、意識とは関係なく体の機能を調整してくれる「自律神経」があります。自律神経には、活動時に優位になる「交感神経」と、リラックス時に優位になる「副交感神経」の2種類があります。

 

夜、私たちが眠りにつく準備を始めると、体はリラックスモードに切り替わり、副交感神経が優位になります。この「リラックス」が、アトピー性皮膚炎の痒みと複雑な関係を持っているのです。

 

副交感神経が優位になると、以下のような体の変化が起こります。

 

・血管が拡張し、皮膚の温度が上昇する: 

リラックスすると血管が広がり、血流が良くなります。これにより皮膚の温度がわずかに上昇します。実は、体温が上がると、皮膚にある痒みを伝える神経(痒み受容体)が活性化され、痒みをより強く感じやすくなることが知られています。

 

 ・かゆみ物質の放出が促される: 

副交感神経の刺激は、皮膚の中にある「肥満細胞」というかゆみに関わる細胞から、ヒスタミンなどの痒み物質が放出されやすくなることにもつながります。ヒスタミンは、直接的に痒みを引き起こしたり、血管を広げたりする作用があります。

 

・意識が痒みに集中する: 

日中は仕事や家事などで忙しく、意識が外に向いているため、多少の痒みは気にならないことがあります。しかし、夜になり、活動が終わりリラックスすると、意識が体の内側、特に痒みに集中しやすくなります。これも、夜間の痒みを強く感じる一因です。

 

このように、副交感神経が優位になることで起こる生理的な変化や、意識の集中が、夜間のアトピー性皮膚炎の痒みを増悪させる要因となり得るのです

 

 

 

 

炎症の悪循環:なぜ痒みは止まらない?

 

アトピー性皮膚炎の「痒い」「掻く」「さらに痒くなる」という悪循環は、この「炎症」が深く関わっています。

 

皮膚に炎症が起きると、体は免疫細胞を活性化させ、サイトカインという炎症を促進する物質を放出します。

サイトカインは、さらに多くの炎症反応を引き起こし、痒みを伝える神経を過敏にさせます。

 

その結果、掻けば掻くほど皮膚のバリア機能が壊れ、アレルゲンや刺激物質が入り込みやすくなり、さらに炎症が悪化するという負のスパイラルに陥ってしまうのです

 

この悪循環を断ち切るためには、単に痒みを抑えるだけでなく、根本的な炎症を鎮め、皮膚のバリア機能を修復することが重要になります。

 

 

 

 

鍼灸は「痒み」を増やす? いいえ、自律神経のバランスを整え、根本改善へ導きます!

 

「副交感神経が優位になると痒くなるなら、鍼灸でリラックスしたらもっと痒くなるんじゃ…?」

 

そう心配されるのも無理はありません。しかし、鍼灸治療の目的は、単に副交感神経を優位にすることではありません。

最も大切なのは、乱れてしまった自律神経全体のバランスを、本来あるべき健全な状態へと整えることにあります。

 

アトピー性皮膚炎の患者さんの多くは、ストレスや慢性的な炎症によって、交感神経が過剰に緊張している状態が続いています。

この交感神経の過緊張こそが、アレルギー反応の過敏化、血行不良、そしてストレスによる痒みの増悪など、アトピー性皮膚炎の症状を悪化させる大きな要因となっているのです。

 

鍼灸治療は、このような乱れた自律神経のバランスを、以下のようなメカニズムで調整します。

 

・過剰な交感神経の興奮を鎮める: 

鍼灸は、過剰に高ぶった交感神経の活動を穏やかに抑制する働きがあります。これにより、体は「戦闘モード」から「リラックスモード」へと移行しやすくなり、ストレスによる免疫の過剰反応やそれに伴う炎症、痒みの悪化を抑えることができます。

 

・適切な副交感神経の活性化: 

鍼灸によって促される副交感神経の活性化は、単に夜間の痒みを増やすような一時的なものではありません。それは、深いリラックス効果、質の良い睡眠の促進、そして皮膚の修復に必要な血流の改善など、アトピー性皮膚炎の症状を根本的に改善する上で不可欠なポジティブな変化をもたらします。良質な睡眠は、皮膚のターンオーバーを促し、バリア機能の回復に大きく貢献します。

 

・全身の血行促進と免疫系の調整: 

鍼灸は、体の特定のツボを刺激することで、全身の血行を促進します。これにより、炎症を起こしている皮膚に必要な酸素や栄養素が届きやすくなり、老廃物の排出もスムーズになります。また、鍼灸は免疫システム全体のバランスを穏やかに調整する効果も報告されており、過敏になったアレルギー反応そのものを和らげる可能性も期待できます。

 

・内臓機能、特に消化器系の調整: 

東洋医学では、皮膚と内臓は密接に関連していると考えます。特に、腸内環境の乱れがアトピー性皮膚炎に影響することは、前述の「4つの毒」でも解説した通りです。鍼灸は、腸の働きを司る自律神経にアプローチし、消化吸収能力や排泄機能を改善することで、体の中から炎症の要因を減らすことにも寄与します。

 

鍼灸は、単なる表面的な症状緩和にとどまらず、体本来の治癒力を引き出し、自律神経や免疫系のバランスを整えることで、アトピー性皮膚炎の根本的な改善を目指す治療法なのです。

 

 

 

 

安心して、鍼灸であなたの肌を労りましょう

 

アトピー性皮膚炎の治療において、鍼灸は食事療法など他のアプローチと組み合わせることで、さらに相乗効果を発揮します。

 

体の中から炎症の原因を取り除く食事療法と、体のシステム全体を底上げし、治癒力を高める鍼灸。

この二つのアプローチで、あなたの肌はきっと良い方向へと向かうはずです。

 

「副交感神経が優位になると痒みが強くなる」という知識はとても重要ですが、鍼灸が目指すのは、その一時的な生理現象の克服ではなく、体の全体的なバランスを取り戻すことです。

 

不安を感じていたあなたも、今日から安心して鍼灸施術を試してみてはいかがでしょうか。

 

あなたの健康的な肌への第一歩を、鍼灸とともに踏み出しましょう!

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