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「血糖値の乱高下」と聞くと、糖尿病を思い浮かべる方も多いかもしれません。

しかし、実は血糖値の急激な上がり下がりは、私たちの体の中で密かに「炎症」という火種をまき散らしているんです。

「炎症?何それ?」
そう思われた方もいるかもしれませんね。
炎症というと、熱が出たり、赤く腫れたり、といった目に見える症状をイメージするかもしれません。

しかし、ここでいう炎症は、もっと静かで、気づきにくい「慢性炎症」のこと。
これが、私たちの健康にじわじわと悪影響を及ぼす厄介な存在なのです。

体の中で何が起きている?血糖値と炎症の意外な関係
私たちの体は、食事からブドウ糖を吸収し、血糖値が上がると、インスリンというホルモンを分泌して血糖値を下げようとします。

インスリンは、ブドウ糖を細胞に取り込ませ、エネルギーとして利用したり、蓄えたりする働きをします。

しかし、甘いものや精製された炭水化物など、血糖値を急激に上げる食品をたくさん食べると、インスリンが大量に分泌されます。

すると、今度は血糖値が急降下。
このジェットコースターのような血糖値の乱高下を繰り返していると、細胞はインスリンが効きにくくなる「インスリン抵抗性」を起こしやすくなります

このインスリン抵抗性が、炎症の引き金の一つになるんです。


血糖値が高い状態が続いたり、乱高下したりすると、体の中で「活性酸素」という、細胞を傷つける物質が増えたり、炎症を引き起こすサイトカインと呼ばれる物質が放出されやすくなります


これが、まるで体の中に小さな火事が起きているような状態、「慢性炎症」の正体です。

 

 

ストレスホルモン「コルチゾール」と炎症の密接な関係
さらに、炎症の原因には、私たちのストレスとも深く関わるホルモン、「コルチゾール」も大きく関わっています。

コルチゾールは、副腎から分泌されるステロイドホルモンの一種で、「ストレスホルモン」とも呼ばれます。

本来、コルチゾールには、血糖値を上昇させてエネルギーを供給したり、炎症を抑える働きがあります。
体がストレスを受けた時に、緊急事態に対処するために分泌される、私たちを守る大切なホルモンなのです。

しかし、現代社会では、精神的ストレス、肉体的ストレス、睡眠不足、不規則な生活など、様々なストレスに常にさらされています。

慢性的なストレスは、コルチゾールの過剰な分泌を招きます。一時的なコルチゾールの増加は炎症を抑えますが、高すぎるコルチゾールレベルが慢性的に続くと、体がコルチゾールに対して抵抗性を持つようになり、その結果、コルチゾールの炎症抑制作用が効きにくくなってしまうのです。

まるで、薬を使いすぎると効かなくなってしまうのと同じように、体がコルチゾールによる炎症抑制効果を十分に得られなくなり、炎症がさらに悪化しやすい状態になってしまうのです。

さらに深刻なのは、長期にわたる慢性的なストレスが副腎に大きな負担をかけ、「副腎疲労」と呼ばれる状態に陥ると、今度はコルチゾールの分泌量が減少してしまうことがあります。

炎症を抑えるコルチゾールが十分に分泌されないと、体は炎症を適切にコントロールできなくなり、慢性炎症がさらに進行してしまう原因の一つとなります。

このように、ストレスによって引き起こされる血糖値の乱高下とも連動し、悪循環を生み出します。


炎症が引き起こす、あなたの知らない体のSOS
では、この「慢性炎症」が体の中で何を引き起こすのでしょうか?

慢性炎症は、まるで目に見えない小さなダメージのように、じわじわと全身に影響を及ぼします。

例えば、以下のような問題が炎症と関連していると考えられています。
 ・疲れやすい、だるい、集中できない:
 慢性炎症は、エネルギー代謝に影響を与え、倦怠感や思考力の低下につながることがあります。

・肌荒れやシワ:
 炎症は、コラーゲンやエラスチンといった肌のハリを保つ成分を破壊し、肌の老化を早める可能性があります。

・アレルギーや自己免疫疾患の悪化:
 炎症は免疫システムの過剰な反応を促し、アレルギー症状を悪化させたり、自己免疫疾患のリスクを高めたりすることがあります。

・動脈硬化:
 血管の炎症は、動脈硬化を進め、心臓病や脳卒中のリスクを高めます。
 

・がんのリスク上昇:
 
長期間続く慢性炎症は、細胞の遺伝子に損傷を与え、がんの発症リスクを高める可能性が指摘されています。


このように、慢性炎症は様々な不調や病気の根底にあると考えられており、「万病の元」とも言える存在なのです。



血糖値を味方につけて、炎症を鎮める具体的な方法
「じゃあ、どうすればこの炎症を抑えられるの?」
ご安心ください。血糖値の乱高下を防ぎ、炎症を抑える方法は、決して難しいことではありません。

日々の食生活と少しの意識で、あなたの体は大きく変わります。


1. 血糖値を穏やかにする食事を心がける:
低GI食品を選ぶ:
白米や白いパン、うどんなどの精製された炭水化物は血糖値を急激
に上げやすいので、玄米、全粒粉パン、そばなど、食物繊維が豊富でGI値(血糖値の上がりやすさを示す指標)の低い食品を選びましょう。

・野菜から食べる:
食事の最初に野菜を食べることで、食物繊維が血糖値の急上昇を抑えてくれます。

・タンパク質と良質な脂質を一緒に摂る:
肉、魚、卵、豆製品などのタンパク質や、アボカド、ナッツ、オリ
ーブオイルなどの良質な脂質は、血糖値の安定に役立ちます。

・加工食品や甘い飲み物を控える:
これらは血糖値を急激に上げやすく、添加物も炎症を助長する可能
性があります。

・規則正しい食生活を送る:
    -欠食しない:
      食事を抜くと、次の食事で血糖値が急上昇しやすくなります。規則
正しく3食摂るようにしましょう。
   -
ゆっくりよく噛んで食べる:
      早食いは血糖値を急上昇させやすいだけでなく、消化不良の原因に
もなります。


2. 適度な運動を取り入れる:
・食後の軽いウォーキングなど、体を動かすことで、ブドウ糖が筋肉に取り込まれやすくなり、血糖値の急上昇を抑えられます。無理のない範囲で、毎日少しずつでも体を動かす習慣をつけましょう。

・十分な睡眠をとる:
   * 睡眠不足はホルモンバランスを崩し、インスリン抵抗性を悪化させ、炎症を助長する可能性があります。質の良い睡眠を7〜8時間確保することを目指しましょう。

 

3. ストレスを管理する:
・ストレスも血糖値を上げ、炎症を悪化させる要因の一つです。趣味の時間を持つ、リラックスできる方法を見つけるなど、ストレスを上手に解消することも大切です。



鍼灸施術で体の中から炎症を鎮める
上記に加えて、近年注目されているのが「鍼灸施術」です。
鍼灸は、全身のツボを刺激することで、自律神経のバランスを整え、体本来の治癒力を高める伝統的な治療法です。

鍼灸施術は、次のようなメカニズムで血糖値の安定と炎症抑制に貢献すると考えられています。

・ストレス軽減とコルチゾールの節約:

鍼灸は、副交感神経を優位にし、リラックス効果をもたらすことが知られています。これにより、ストレス応答が穏やかになり、コルチゾールの過剰な分泌を抑えることができます。慢性的なストレスによるコルチゾール抵抗性の悪化を防ぎ、また、副腎への負担を軽減することで、コルチゾールの分泌量が減ってしまう副腎疲労のような状態を予防し、体内の炎症抑制システムを正常に保つことにつながります。

・血糖値の安定化:
鍼灸がインスリン感受性を改善したり、血糖値を調節するホルモン
のバランスを整えたりする可能性が研究で示唆されています。これにより、血糖値の乱高下を抑え、体への負担を軽減できます。

・血行促進と免疫機能の調整:
鍼灸は血行を促進し、老廃物の排出を助けます。また、免疫細胞の
バランスを整える作用も期待されており、体全体の炎症反応を穏やかにする効果が期待できます。


鍼灸は、薬に頼らず、体の中から根本的にバランスを整えることで、血糖値の安定と炎症の抑制をサポートする有効な手段となり得ます。

あなたの体が発する「炎症」のサインに気づき、血糖値を安定させることは、健康な未来への第一歩です。

今日からできることから少しずつ始めて、体の内側から輝く毎日を手に入れましょう!

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