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夏のうだるような暑さ。
毎年「今年の夏も乗り切れるかな…」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。

実は、その暑さへの感じ方には、体内で重要な役割を果たすある物質が関係しているかもしれません。
それが「ヒスタミン」です。

ヒスタミンと聞くと、アレルギー反応の原因物質としてご存じの方もいるかもしれませんね。
しかし、ヒスタミンはそれだけでなく、私たちの体温調節にも深く関わっています。

今回は、夏の暑さとヒスタミンの意外な関係、そして暑さに負けないための対策についてわかりやすく解説していきます。

ヒスタミンと夏の暑さ:体内で何が起こっているのか?

ヒスタミンは、体内で多様な生理作用を持つ化学伝達物質です。
主なものとして、免疫反応、神経伝達、胃酸分泌などに関わっています。
そして、体温調節もその重要な役割の一つです。

体は暑さを感じると、体温を一定に保つために様々な生理反応を起こします
その一つが発汗ですが、この発汗を促す過程でヒスタミンが関与していると考えられています。

皮膚の血管拡張を促し、血流を増やすことで熱を放散させようとする際にも、ヒスタミンが作用することが分かっています。

つまり、体が暑さに反応して体温を下げようとする時に、ヒスタミンが動員されるのです。

しかし、このヒスタミンの働きが過剰になったり、体内のヒスタミンを分解する能力が低下したりすると、いわゆる「ヒスタミン不耐性」の状態になることがあります。


 


ヒスタミン不耐性って何?暑さで悪化するそのワケ

ヒスタミン不耐性とは、体内で過剰になったヒスタミンを適切に分解・処理できない状態を指します。
通常、体内のヒスタミンは「ジアミンオキシダーゼ(DAO)」という酵素によって速やかに分解されます。

しかし、このDAOの働きが弱かったり、ヒスタミンの産生量が増えすぎたりすると、ヒスタミンが体内に蓄積して様々な不調を引き起こすのです。

夏の暑さは、このヒスタミン不耐性を悪化させる要因となり得ます
なぜなら、暑さによるストレスや炎症反応は、ヒスタミンの放出を促進することがあるからです。

また、脱水状態になるとDAO酵素の働きが低下する可能性も指摘されています。

ヒスタミンが過剰になると、以下のような症状が現れることがあります。
・頭痛や片頭痛
・動悸、不整脈
・めまい

じんましん、皮膚のかゆみ
鼻水、鼻づまり
・下痢、腹痛
・全身の倦怠感、だるさ


「なんだか夏バテかな?」と思っていた症状が、実はヒスタミン不耐性によるものだった、というケースも少なくありません。

特に、上記のような症状が暑い時期に頻繁に出る方は、ヒスタミンとの関係を疑ってみる価値があるかもしれません。



 

暑さに負けない!ヒスタミンの影響を抑える効果的な方法

では、夏の暑さでヒスタミンの影響を受けやすいと感じる場合、どのように対処すれば良いのでしょうか?

ここでは、日々の生活で実践できる効果的な方法をいくつかご紹介します。

1. 食事を見直す:ヒスタミンを多く含む食品に注意
特定の食品にはヒスタミンが多く含まれていたり、体内でヒスタミンの放出を促したりするものがあります。夏の暑い時期に体調が優れないと感じる場合は、これらの食品の摂取を一時的に控えてみるのも一つの手です。

ヒスタミンを多く含む食品の例:
 * 加工肉(ソーセージ、サラミなど)
 * 発酵食品(チーズ、ヨーグルト、醤油、味噌など)
 * 特定の魚介類(マグロ、サバ、イワシなどの青魚、特に鮮度の落ちたもの)
 * 熟成肉
 * ほうれん草、トマト、ナス、アボカド
 * 柑橘類、イチゴ
 * アルコール(特にビール、ワイン)

もちろん、これらの食品をすべて避ける必要はありません。ご自身の体調と相談しながら、摂取量を調整してみてください。

2. DAO酵素の働きを助ける栄養素を摂る
ヒスタミンを分解するDAO酵素の働きをサポートする栄養素を積極的に摂ることも重要です。

・ビタミンC: DAO酵素の活性化に必要な栄養素です。パプリカ、ブロッコリー、キウイフルーツなどから摂取できます。
・ビタミンB6: DAO酵素が働くために必要な補酵素です。鶏肉、バナナ、玄米などに含まれます。
・銅: DAO酵素の構成要素の一つです。ナッツ、レバー、魚介類などに含まれます。
これらの栄養素をバランスよく食事に取り入れることを意識しましょう。

3. 腸内環境を整える
腸内環境の乱れは、ヒスタミンの過剰な産生やDAO酵素の働きを阻害する可能性があります。プロバイオティクス(乳酸菌やビフィズス菌など)を意識して摂ったり、食物繊維を豊富に含む野菜や果物を積極的に摂ることで、健康な腸内環境を維持しましょう。

4. ストレスマネジメント
ストレスは体内の炎症反応を高め、ヒスタミンの放出を促進する要因となります。十分な睡眠、適度な運動、リラクゼーションなど、ご自身に合ったストレス解消法を見つけることが大切です。

5. 水分補給をこまめに
脱水はDAO酵素の働きを低下させる可能性があるため、夏の暑い時期は特に意識してこまめな水分補給を心がけましょう。水やお茶が基本ですが、経口補水液なども活用すると良いでしょう。

6. 鍼灸の活用:体に眠る回復力を引き出す
ヒスタミン不耐性による不調に悩む場合、鍼灸(しんきゅう)も非常に効果的な選択肢となり得ます。鍼灸は、全身のツボを刺激することで、体本来の回復力を高め、以下のような形でヒスタミンの影響を和らげる可能性があります。

・自律神経のバランスを整える:
ストレスはヒスタミンの放出を促す要因の一つです。鍼灸は乱れが
ちな自律神経のバランスを整え、リラックス効果を高めることで、ストレスによるヒスタミン過剰反応を抑える手助けをします。

・免疫機能の調整:
ヒスタミンは免疫反応に深く関わっています。鍼灸は免疫系の過剰
な反応を抑制する効果が期待されており、これによりヒスタミンによる過敏な症状(じんましんや鼻炎など)の緩和につながる可能性があります。

・炎症の軽減:
鍼灸には体内の炎症を抑える作用があると考えられています。これ
は、ヒスタミン不耐性で起こりがちな頭痛や消化器系の不調といった炎症性の症状を和らげるのに役立ちます。

鍼灸は、薬に頼らずご自身の体を根本から整えたい方にとって、非常に有効なアプローチと言えるでしょう。

信頼できる鍼灸師に相談し、ご自身の体質や症状に合わせた施術を受けることで、夏の不調を乗り越える手助けとなるはずです。


 


まとめ

夏の暑さに体がうまく適応できないと感じる時、その背景にはヒスタミンの影響が隠れているかもしれません。

ヒスタミンと暑さの関係を理解し、日々の食生活や生活習慣、そして鍼灸のような代替療法も取り入れることで、今年の夏はもっと快適に、そして元気に過ごせるはずです。

もし、ご自身の症状が気になる場合は、自己判断せずに医療機関や信頼できる鍼灸院を受診し、専門家のアドバイスを仰ぐことをお勧めします。

この情報が、あなたの夏の快適な生活の一助となれば幸いです。

今年の夏は、ヒスタミンを味方につけて、暑さに負けない体を目指しましょう!

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