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毎日毎日「疲れた」が口癖になっていませんか? 

 

40代になり、家事に育児に仕事にと、やることが山積み。

なのに、体は鉛のように重くて、朝起きるのも一苦労。

 

病院で検査を受けても「異常なし」と言われ、途方に暮れている方もいらっしゃるかもしれません。

 

でも、もしかしたら、その原因は「鉄不足」かもしれません。

特に女性は、知らず知らずのうちに鉄が足りなくなりがち。

 

今回は、あなたの慢性的な疲労感と鉄の意外な関係について、生理学の視点からわかりやすく解説し、その対策をお伝えします。

その「疲れた」は、もしかして鉄不足のサイン?

 

私たちは酸素がなければ生きていけません。

そして、その酸素を体の隅々まで運ぶ重要な役割を担っているのが、血液中の「ヘモグロビン」というタンパク質です。

 

このヘモグロビンを作るために欠かせないのが、何を隠そうなのです。

 

鉄が不足すると、ヘモグロビンを十分に作ることができません。

すると、体中に運ばれる酸素の量が減ってしまいます。

 

私たちの体は、酸素を使ってエネルギーを生み出していますから、酸素が足りないと、まるで酸欠状態のようになり、思うようにエネルギーが作れません。

 

これが、体がだるい、息切れする、階段を上るのがつらい、頭がぼーっとするといった慢性的な疲労感の正体なのです。

 

一般的な健康診断で行われる血液検査では、ヘモグロビンの値が基準値内であれば「貧血ではない」と診断されます。

しかし、ヘモグロビンが正常でも、体の中に貯蔵されている鉄(フェリチン)が不足している「隠れ貧血」の状態である可能性があるのです。

 

フェリチンは、いわば体の中の鉄の貯金箱。

この貯金箱が空っぽだと、いざという時にヘモグロビンを作る材料が足りなくなり、徐々に酸素運搬能力が低下していくわけです。

 

 

 

鉄不足が引き起こす、疲労感以外の困った問題

鉄不足が招くのは、単なる疲労感だけではありません。

 

体中の細胞に酸素が行き渡らなくなることで、私たちの心身に様々な悪影響を及ぼします。

 

40代主婦層に多い「隠れ鉄不足」の意外なサイン

ここでは、疲労感以外で40代の主婦層に特によく見られる鉄不足のサインを列挙します。

 

1. 身体的なサイン

 ・朝起きるのがつらい・寝起きが悪い:

   夜しっかり寝たはずなのに、朝なかなか布団から出られない、体が重くて起き上がれない。これは、細胞への酸素供給不足で、睡眠中に十分な回復ができていない可能性があります。

 

 ・息切れしやすい・動悸がする:

   ちょっとした家事や階段の上り下りでも息が上がる、心臓がドキドキすると感じる。酸素を運ぶ力が弱いため、体がより多くの酸素を取り込もうと心臓や肺が頑張っているサインです。

 

 ・めまい・立ちくらみ:

   急に立ち上がった時に目の前が真っ白になる、ふらつくといった症状。脳への一時的な血流不足が原因です。

 

 ・爪がもろい・反りかえる(スプーンネイル):

   爪が割れやすい、欠けやすい、縦筋が入るだけでなく、中央がへこんでスプーンのように反り返る「スプーンネイル」も鉄不足の典型的なサインです。

 

 ・抜け毛が増える・髪にツヤがない:

   シャンプーのたびに抜け毛が増えたり、髪がパサついてコシがなくなったりする。髪の毛の成長に必要な酸素や栄養が届きにくくなっている可能性があります。

 

 ・肌のくすみ・顔色が悪い(青白い):

   血行不良や細胞の代謝低下により、肌がくすんで透明感がなく、顔色が悪く見えることがあります。クマが目立つことも。

 

 ・手足の冷え・末端が冷たい:

   血行が悪くなり、体の末端まで温かい血液が届きにくくなるため、手足が慢性的に冷えやすくなります。

 

 ・肩こり・頭痛がひどい:

   筋肉への酸素供給不足や血行不良から、肩こりや頭痛が悪化することがあります。

 

 ・口角炎・舌炎・口内炎ができやすい:

   粘膜の再生能力が落ちるため、口の端が切れたり、舌がピリピリしたり、口内炎が治りにくくなったりすることがあります。

 

 ・氷を無性に食べたくなる(異食症):

   氷や土、紙など、通常食べないものを無性に食べたがる「異食症」は、鉄欠乏性貧血に特徴的な症状の一つです。

 

2. 精神的・精神的なサイン

 ・イライラしやすい・情緒不安定になる:

   ちょっとしたことで感情的になったり、怒りっぽくなったりする。神経伝達物質の合成にも鉄が関わっているため、精神的なバランスが崩れやすくなります。

 

 ・集中力の低下・物忘れが多くなる:

   家事の段取りがうまく組めない、子どもの話が頭に入ってこない、何をしようとしたか忘れてしまうなど、脳への酸素供給不足が原因で認知機能が低下することがあります。

 

 ・やる気が出ない・億劫になる:

   以前は楽しかったことに興味が持てない、新しいことを始めるのがおっくうになるなど、気力の低下が見られます。

 

 ・気分の落ち込み・不安感:

   うつ病に似た症状や、漠然とした不安感、焦燥感を感じることがあります。

 

3. その他のサイン

 ・風邪をひきやすい・治りにくい:

   免疫細胞の働きが低下するため、感染症にかかりやすくなったり、一度ひくと長引いたりします。

 

 ・むずむず脚症候群:

   夜間、脚に不快なむずむず感や痛みが生じ、じっとしていられない症状。鉄不足が関与していることが多いとされています。

 

これらのサインが複数当てはまる場合は、隠れた鉄不足の可能性が高いと言えます。

 

 

 

 

鉄不足による疲労感を撃退!今日からできる効果的な方法

 

では、この鉄不足による疲労感をどうすれば良いのでしょうか? 

難しいことではありません。

日々の食事とちょっとした工夫で、体は驚くほど変わっていきます。

 

1. 鉄分豊富な食材を積極的に摂る

鉄には、肉や魚に含まれる「ヘム鉄」と、野菜や海藻に含まれる「非ヘム鉄」の2種類があります。ヘム鉄の方が吸収率が高いので、まずはこれらを意識して食卓に取り入れましょう。

 

 【ヘム鉄が豊富な食材】

   ・レバー: 鶏レバーや豚レバーは、鉄分の宝庫です。苦手な方は、少量から試してみてください。

   ・赤身の肉: 牛肉や豚肉の赤身、マグロやカツオなどの魚も良い供給源です。

   ・あさり: 少量で多くの鉄分を摂取できます。お味噌汁の具にするのが手軽でおすすめです。

 

 【非ヘム鉄が豊富な食材】

   ・ほうれん草、小松菜: 毎日のおかずに取り入れやすいですね。

   ・ひじき: 煮物だけでなく、サラダや混ぜご飯にも活用できます。

   ・納豆: 手軽に摂れる発酵食品でもあります。

 

2. 吸収を助ける食材と一緒に摂る

非ヘム鉄は吸収率が低いのが難点ですが、ビタミンCと一緒に摂ることで吸収率が格段にアップします。

 

【鉄分と一緒に摂りたいビタミンC豊富な食材】

   ・ブロッコリー、パプリカ、トマト、柑橘類(レモン、みかんなど)

   ・例:「ほうれん草と卵の炒め物にレモン汁をかける」「食後にみかんを食べる」など、工夫してみましょう。

 

3. 吸収を妨げるものに注意する

コーヒーや紅茶に含まれるタンニンは、鉄の吸収を妨げると言われています。食事中や食後すぐの摂取は避け、時間をずらして飲むようにしましょう。

 

4. 必要に応じてサプリメントも検討する

食事だけではなかなか鉄分を十分に摂るのが難しい場合もあります。特に月経がある女性や、ベジタリアンの方は、医師や薬剤師に相談の上、サプリメントの利用も検討してみるのも一つの方法です。ただし、鉄分の過剰摂取は体に負担をかけることもあるため、自己判断での大量摂取は避けましょう。

 

 

 

 

まとめ

「異常なし」と言われても続く疲労感。

その影には、もしかしたら鉄不足が潜んでいるかもしれません。まずは、ご自身の食生活を見直し、鉄分を意識した食事を心がけることから始めてみてください。

 

あなたの体が本来持っているエネルギーを取り戻し、毎日をもっと軽やかに、もっと楽しめるように。その一歩が、今日ここから始まります。

 

もし、この記事を読んで「もしかして私も?」と感じたら、まずは食事から少しずつ変えてみましょう。

 

 

そして、気になる症状が続く場合は、専門医に相談し、貯蔵鉄(フェリチン)の検査もお願いしてみてくださいね。

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