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今日お話しするのは、「フィッシュオイル」、特にDHAとEPAという成分が、私たちの脳や体の「炎症」にどれほど大きな影響を与えているかについてです。
もしかしたら「炎症」と聞くと、怪我をした時の腫れや赤みを思い浮かべるかもしれませんね。

でも、実はもっと私たちの身近なところで、日々の体調や気分に影響を与えているんです。

忍び寄る「隠れた炎症」の正体

体が病原菌と戦ったり、傷を治したりする際に起こるのが「炎症」です。
これは体を守るための大切な防御反応。

でも、ストレスや不規則な生活、偏った食事などが続くと、この炎症が体の中でくすぶり続け、慢性的な「隠れた炎症」となってしまうことがあります。

この隠れた炎症がやっかいなのは、一見すると何の症状もないように思えても、知らず知らずのうちに私たちの体に様々な悪影響を及ぼす点です。



 

炎症が引き起こす厄介な問題

 ・疲れが取れない、だるい: いつも体が重く、朝起きるのがつらい。
 ・集中できない、頭がボーっとする: 仕事や勉強に集中できず、パフォーマンスが落ちる。
 ・イライラしやすい、気分が落ち込む: 気分の浮き沈みが激しくなったり、漠然とした不安感に襲われたりする。
 ・肌荒れやアレルギー症状: なかなか治らない肌トラブルや、アレルギー症状が悪化する。
 ・体の痛み: 肩こりや腰痛など、原因不明の体の不調が続く。

これらはすべて、体内で進行している「隠れた炎症」が原因かもしれません。
特に脳の炎症は、集中力の低下や気分の落ち込み、さらには認知機能の低下など、私たちの心の健康にも深く関わっていることが分かってきています。



 

フィッシュオイルが炎症に効く「秘密の武器」

ここで登場するのが、青魚に豊富に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)という脂肪酸です。これらは「オメガ3脂肪酸」とも呼ばれ、私たちの体にとって必要不可欠な「必須脂肪酸」です。

しかし、体内でほとんど作ることができないため、食事から積極的に摂る必要があります。

では、なぜDHAとEPAが炎症に効果的なのでしょうか?
その秘密は、私たちの体の中で起こる複雑な生理学的な反応にあります。



 

フィッシュオイルと炎症の生理学

私たちの体の中では、炎症を「起こす物質」と「抑える物質」が常にバランスを取り合っています。

DHAやEPAは、体内で炎症を「抑える物質」(抗炎症性メディエーター)を作り出す材料となります。


一方で、植物油などに多く含まれる「オメガ6脂肪酸」という別の種類の脂肪酸は、摂りすぎると炎症を「起こす物質」を作りやすくしてしまいます。

現代の食生活では、このオメガ6脂肪酸を摂りすぎる傾向にあり、それが「隠れた炎症」の一因とも考えられています。

DHAとEPAをしっかり摂ることで、体内の炎症バランスが改善され、炎症を過剰に起こさないように調整することができるんです

まるで、体の中で炎症という火事が起きそうになったときに、DHAとEPAが「消火活動」をしてくれるようなイメージですね。


フィッシュオイルは良質な睡眠の「陰の立役者」

体の炎症を抑え、脳の健康をサポートするDHAとEPAですが、実は良質な睡眠にも深く関わっていることが分かっています。


睡眠は、心身の回復に不可欠な時間。

毎日ぐっすり眠ることは、日中のパフォーマンスを上げ、健康を維持する上で欠かせません。
では、なぜフィッシュオイルが私たちの睡眠に良い影響を与えるのでしょうか?



 

睡眠ホルモンのサポート

私たちの睡眠と覚醒のリズムを司るのが、メラトニンというホルモンです。
メラトニンは、夜になると分泌量が増え、自然な眠気を誘います。

研究によると、DHAやEPAといったオメガ3脂肪酸は、このメラトニンの分泌をスムーズにしたり、その働きをサポートしたりする可能性が示唆されています。 

つまり、フィッシュオイルを摂取することで、体が自然に眠りに入りやすい状態を作り出す手助けをしてくれるんです。



 

炎症と睡眠の悪循環を断ち切る 

先ほどお話しした「隠れた炎症」は、実は睡眠の質を低下させる要の一つでもあります。
体内で炎症が起きていると、体が常に警戒モードになり、リラックスしにくくなるため、寝つきが悪くなったり、夜中に何度も目が覚めたりといった、質の悪い睡眠につながることがあります。

DHAとEPAは、この体内の炎症を抑えることで、体がよりリラックスしやすい状態を作り出します。
これにより、入眠がスムーズになったり、深い眠りの時間が増えたりと、睡眠の質そのものが向上することが期待できるんです。

体内の炎症が減れば、心身のストレスも軽減され、より穏やかな気持ちで眠りにつくことができるでしょう。



 

脳のリラックス効果

DHAは脳の細胞膜の重要な構成成分であり、脳の神経伝達物質のバランスにも影響を与えると考えられています。
脳が最適な状態で機能することで、日中のストレスへの対処能力が高まり、夜には脳が適切にリラックスして休息モードに入りやすくなります。
これもまた、
良質な睡眠につながる一因と考えられます。

夜になかなか寝付けない、朝起きても疲れが取れない、といった睡眠に関する悩みがある方は、フィッシュオイルを食生活に取り入れることで、改善のヒントが得られるかもしれません。



脳の炎症を抑え、体調を整える具体的な方法

DHAとEPAのパワーを最大限に活用し、脳の炎症や体調不良を改善するために、今日からできることがあります。

1. 食事から積極的に摂る
DHAとEPAは、以下の食品に豊富に含まれています。
 ・青魚: サバ、イワシ、サンマ、アジ、マグロ(特にトロの部分)など
 ・鮭
 ・アマニ油、えごま油(これらは体内でDHA/EPAに変換されやすいα-リノレン酸を多く含みます)

週に2〜3回は魚料理を取り入れることを目標にしてみましょう。
焼き魚だけでなく、煮魚や刺身など、様々な調理法で飽きずに続けるのがおすすめです。

2. フィッシュオイルサプリメントの活用
「毎日魚を食べるのは難しい」という方もいらっしゃるかもしれません。そんな時は、高品質なフィッシュオイルサプリメントを上手に活用するのも一つの手です。
 ・DHAとEPAの含有量を確認する: サプリメントを選ぶ際は、DHAとEPAの合計量が十分に含まれているか(一般的に1日あたり1000mg以上が推奨されることが多いです)を確認しましょう。

 ・ビタミンEと一緒にとる: フィッシュオイルは酸化しやすい性質があるため、ビタミンEのような抗酸化物質が一緒に配合されているものを選ぶと、より効果的です。ビタミンEは、EPA/DHAの酸化を防ぎ、その効果を最大限に引き出す「相棒」のような存在です。

3. マルチビタミン・ミネラルもプラス
さらに、フィッシュオイルの効果を高めるために、マルチビタミン・ミネラルを一緒に摂ることもおすすめです。
ビタミンやミネラルは、フィッシュオイルが体内で効率よく働くための「潤滑油」のような役割を果たします。特に、ビタミンB群やマグネシウムなどは、神経機能やストレス応答にも関わるため、脳の健康維持にも重要です。


 


まとめ:あなたの体は変われる!

「隠れた炎症」は目に見えないだけに厄介ですが、DHAとEPAを味方につけることで、その影響を減らし、脳も体も健康な状態へと導くことが可能です。

そして、それは良質な睡眠にもつながり、日々の活力を生み出します。

今日から食生活を見直したり、上手にサプリメントを活用したりして、あなたの体が本来持っている力を引き出し、毎日をより健やかに、そして生き生きと過ごしましょう!

この記事を読んで、フィッシュオイルの力に興味を持っていただけたでしょうか?

ぜひ今日から取り組んでみてくださいね。

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