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「胃がなんだか重い」「食べるとすぐに胃もたれする」「吐き気がして食欲がない」
もしあなたがこんな症状に悩まされているなら、それは「胃がうまく動いていない」サインかもしれません。

そして、その背景には「自律神経の乱れ」が隠れている可能性があります。

この記事では、胃の動きと自律神経の関係から、つらい消化不良を改善するための具体的な方法、さらには鍼灸治療の有効性まで、消化器系の専門家がわかりやすく解説します。

胃の動きを司る「自律神経」ってなに?

私たちの体は、意識しなくても勝手に働いてくれる素晴らしいシステムを持っています。

心臓を動かしたり、呼吸をしたり、そして胃腸を動かしたりするのも、このシステムのおかげ。この自動操縦システムを「自律神経」と呼びます。


自律神経には、アクセルの役割を果たす「交感神経」と、ブレーキの役割を果たす「副交感神経」の2種類があります。
 ・交感神経:活動モードのスイッチ
   ストレスを感じたり、興奮したり、集中したりするときに優位になります。心拍数を上げたり、筋肉を緊張させたりして、体を活動的にします。

 ・副交感神経:リラックスモードのスイッチ
   食事をしたり、休憩したり、眠ったりするときに優位になります。心拍数を落ち着かせたり、筋肉を緩めたりして、体をリラックスさせます。

 



胃の消化活動には「副交感神経」が不可欠!

実は、胃腸の消化活動を活発にするのは、この副交感神経の役割んです。
私たちが食事をすると、副交感神経が優位になり、胃は食べ物を消化するために活発に動き始めます。胃酸を分泌し、胃の筋肉を収縮・弛緩させて食べ物を撹拌し、ドロドロにして腸へ送り出す準備をします。


 


胃が動かない…自律神経の乱れが引き起こす悪循環

では、なぜ胃が動かなくなってしまうのでしょうか?それは、現代社会に生きる私たちが避けられない「ストレス」が大きく関係しています。
ストレスを感じると、私たちの体は交感神経が優位になります。感神経が優位な状態が続くと、胃腸の働きは抑制されてしまいます。想像してみてください。緊急事態に直面しているときに、ゆっくりご飯を消化している場合ではありませんよね?体は生き残るために、消化活動を後回しにするんです。
この状態が長く続くと、「胃が動かない」という状況が慢性化します。


 


消化不良が引き起こす、つらい症状のオンパレード

胃が正常に動かないと、さまざまな困った問題が起こります。
 ・胃もたれ: 食べ物が胃の中に長時間留まり、重苦しさや膨満感を感じます。
 ・吐き気・嘔吐: 胃の中の食べ物が腐敗したり、消化できないことに体が危機を感じて外に出そうとしたりします。
 ・食欲不振: 胃が重くて食べられない、吐き気がして食べたくない、という状態になります。
 ・胸やけ: 胃酸が食道に逆流することで起こります。
 ・お腹の張り・ガス: 消化されない食べ物が腸で異常発酵し、ガスが発生しやすくなります。
 ・便秘や下痢: 胃腸全体の動きが悪くなることで、便通にも影響が出ます。

これらの症状が続くと、食事を楽しむことができなくなり、栄養状態も悪化して、さらに体調不良に陥るという悪循環に陥ってしまいます。


 


胃の不調を減らす!自律神経を整える具体的な方法

では、つらい胃の不調から抜け出すためにはどうすれば良いのでしょうか?
ポイントは、交感神経の興奮を抑え、副交感神経を優位に
することです。


1. 交感神経の興奮を抑える効果的な方法
  ・十分な睡眠をとる: 睡眠不足は交感神経を優位にし、体を常に興奮状態にさせます。毎日7〜8時間の質の良い睡眠を心がけましょう。
 ・適度な運動を取り入れる: ウォーキングや軽いジョギングなど、心地よいと感じる程度の運動は、ストレス解消になり交感神経の過剰な働きを抑えます。ただし、激しすぎる運動はかえって交感神経を刺激するので注意が必要です。
 ・カフェインやアルコールを控える: これらは交感神経を刺激する作用があります。胃の調子が悪いときは特に控えめにしましょう。
 ・ストレスをため込まない工夫: ストレスの原因から距離を置いたり、趣味に没頭したり、信頼できる人に話を聞いてもらったりするなど、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。

2. 副交感神経を優位にする効果的な方法
 ・ゆっくりと食事をする: 食事中にスマホをいじったり、テレビを見たりするのをやめ、食事に集中することで、リラックスして副交感神経が優位になります。一口30回噛むなど、ゆっくりよく噛むことも消化を助けます。
 ・ぬるめのお風呂に浸かる: 38〜40℃程度のぬるめのお湯にゆっくり浸かることで、全身の筋肉が緩み、リラックス効果が高まります。寝る1〜2時間前に入るのがおすすめです。
 ・深呼吸をする: 腹式呼吸を意識した深い呼吸は、副交感神経を刺激する最も簡単な方法の一つです。ゆっくりと鼻から息を吸い込み、お腹を膨らませ、口からゆっくりと吐き出します。
 ・アロマテラピーやリラックスできる音楽: ラベンダーやカモミールなどのアロマオイルを焚いたり、心落ち着く音楽を聴いたりするのも効果的です。
 ・軽いストレッチやヨガ: 体をゆっくりと動かすことで、筋肉の緊張がほぐれ、リラックス効果が高まります。

 



鍼灸が胃の不調に効果的な理由:自律神経へのアプローチ

自律神経の乱れからくる胃の不調に悩んでいる方にとって、鍼灸は非常に効果的な選択肢となり得ます。なぜなら、鍼灸がまさにこの自律神経のバランスを整えることに長けているからです。

 


鍼灸が自律神経に働きかけるメカニズム
鍼灸は、体の特定の部位(ツボ)に鍼を刺したり、お灸で温めたりすることで、体本来の治癒力を高める治療法です。このプロセスが、どのように自律神経に影響を与えるのでしょうか。

 ・副交感神経の活性化: 鍼やお灸による刺激は、脳に直接働きかけ、リラックスモードである副交感神経を優位にすることが科学的に確認されています。特に、胃腸の働きを司るツボへの刺激は、胃の動きを活発にするよう促します。
 ・血行促進: 鍼灸によって局所の血流が改善されます。胃やその周辺の血行が良くなることで、胃の細胞に十分な酸素や栄養が行き渡り、機能回復を助けます。
 ・ストレス軽減: 鍼灸は、心身の緊張を和らげ、ストレスホルモンの分泌を抑える効果も期待できます。ストレスが軽減されることで、交感神経の過剰な興奮が鎮まり、自律神経全体のバランスが整いやすくなります。
 ・内臓感覚の調整: 鍼灸は、内臓の過敏な反応を鎮め、不快な胃の症状(胃もたれや吐き気など)を緩和する効果も持ちます。

これらの作用により、鍼灸は「胃が動かない」という状態を根本的に改善し、胃もたれや吐き気といったつらい症状の軽減に貢献するのです。


 


最後に:あなたの胃は「頑張りすぎ」のサインかも

胃が動かないと感じるときは、あなたの体が「少し休んでほしい」とサインを送っているのかもしれません。

自律神経のバランスを整え、胃がしっかり働く環境を整えてあげることで、つらい胃の症状はきっと改善に向かいます。

もし、ご自身でできる対策をしても症状が改善しない場合は、迷わずご相談くださいね。
専門家のアドバイスも有効です。

あなたの胃が元気に動き出し、毎日を快適に過ごせるようになることを願っています。

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