「更年期は、まだ先の話だと思っていました」
「生理もあるし、更年期ではないですよね?」
これは、私のクリニックに来られる40代後半〜50代の女性から、
とてもよく聞く言葉です。
多くの方が、更年期を
「50歳前後から始まるもの」
「生理が止まってからの話」
というイメージで捉えています。
ですが実際には、
更年期の始まりに、はっきりとした線引きはありません。
「年齢のせいかな」で見過ごされやすいサイン
更年期の入り口は、とても静かです。
・以前より疲れが抜けにくくなった
・眠りが浅く、夜中に目が覚める
・気分の波が大きくなった
・理由は分からないけれど、不安感が出やすい
・胃腸の調子が安定しない
こうした変化が、40代前半〜半ばから
少しずつ現れる方も少なくありません。
ただ、多くの方が
「忙しいからかな」
「年齢のせいだと思う」
と、そのままやり過ごしてしまいます。
更年期は、ある日突然始まるものではなく、
体が少しずつ変わっていく“過程”のようなものです。
生理がある=更年期ではない、とは限りません
「生理がきちんと来ているから大丈夫」
「周期も安定しているし、更年期ではないと思う」
こうした考えも、よく聞かれます。
確かに、生理の変化は一つの目安になります。
ただ、体の中では、
・自律神経のバランス
・体の回復力
・ストレスへの耐性
こうした部分が、先に変化することがあります。
そのため、
生理はある
検査も「異常なし」
それでも体調が安定しない、という状態が起こります。
大切なのは「更年期かどうか」ではありません
更年期かどうかをはっきりさせることよりも、
私が大切だと感じているのは、
「今の体に、どんな変化が起きているのか」
「以前と比べて、何が変わってきているのか」
に目を向けることです。
・疲れ方が変わった
・回復に時間がかかるようになった
・無理をすると不調が長引く
こうした変化は、
体が「今までと同じやり方では負担が大きいですよ」
と教えてくれているサインかもしれません。
早く気づくことは、決して悪いことではありません
「まだ更年期じゃないはずなのに…」
そう感じて不安になる方もいらっしゃいます。
でも、早く気づくことは、
体が弱いということではありません。
むしろ、
無理を重ねて限界まで頑張る前に、
体の声に気づけている、ということです。
私のクリニックに来られる方の多くも、
「もっと早く相談すればよかった」とおっしゃいます。
クリニックで大切にしていること
当院では、
「更年期かどうか」を決めることを目的にはしていません。
・今の体は、どこに負担がかかっているのか
・何が回復を邪魔しているのか
・どこから整えると楽になりやすいのか
こうした点を、
体全体を見ながら一緒に整理していきます。
「まだ病院に行くほどではない」
「でも、このままでは不安」
そんな段階の方にこそ、
安心して来ていただける場所でありたいと考えています。
更年期は、
「いつから始まるのか」を気にする時期ではなく、
体の声に気づき、向き合い始める時期とも言えます。
もし今、
「何となく調子が悪い」
「理由は分からないけれど不安」
そんな感覚があるなら、
それは体からの大切なサインかもしれません。
一人で抱え込まず、
必要なときには、どうぞご相談ください。